main logo  『Garden』メーカーリンク♪ 『Garden』メーカーリンク♪
TOP REVIEW BBS DIARY GALLERY LINK
Garden

あらすじ


気がつくと、ベッドの上にいた――どうして表になど出てきてしまったのか

それが、目覚めて最初に頭に浮かんできた言葉

釣り上げられた魚というのはこんな気持ちなのかもしれない、なんてことを考える


夢を見ていた 恐らくそう悪くは無い夢だった

気分のほうは最悪だったけれども…

半身を起こしかけたところで吐き気に襲われ、たちまちべッドに逆戻りする羽目に陥った

――大丈夫?

そんな僕の耳元にささやきかけてきた、鈴を転がすような声

顔を向けると、そこには優しげな笑顔があって…

人との交わりから目を背けようとしていた僕と、人の心を読めると言う美しい少女との

それが出会いだった







あれから一週間が過ぎて 僕はあの日と同じバスの中にいた

この数日、背中にまとわりついて離れなかった不愉快な感覚と共に


それは幼い頃、遠足前夜に抱えていた感覚に似ているような気がした

すぐに裏切られることがわかっている儚い夢のような、

あの感覚と


僕はこの期に及んで何かを期待しているのだろうか

彼女に 姫宮瑠璃がいるあの場所に 今日から始まる、秀英学園での日々に



引用(OHP)



鈴村あざみシナリオ


面白いシナリオでした。


前半部分から後半部分までしっかり描写されていて表現も印象に残る文章が多かったです。

序盤での主人公を取り囲む 環境・登場人物 の描写は良く、物語にすぐに入り込む事ができました。


一方で描写が丁寧すぎるため

陸上・水泳・喫茶店での絵里香とあざみの絡みに関し、状況描写がやや空回りをしている様に感じました。

あざみによる前半での絵里香への応対の仕方と文化祭での絵里香への応対の仕方にはかなりの差異(違い)があり

相関関係がズレてしまっているような気がします。(作中外で登場キャラクター間同士の物語りがあったのでしょうか)


シナリオとしては主人公の抱える問題が伏線として最初に明記されたのですが、

明確化・解決描写が最後までなく読了後に余韻ではなく、もやもや感が少し残ってしまいました。


1シナリオテキストとしてはのびのびと書かれているので楽しく読むことが出来ました

しかし、後半の『敬語はやめてよ』と言う弱気な主人公の台詞等、キャラクターに合わない口調台詞もあり、やや気になりました。


▲ページトップへ


春日撫子シナリオ


浮世(現代)離れしたシナリオでしたが、面白かったです。


序盤での撫子は女王様と言う言葉がピッタリと当てはまるキャラクター

周囲に対して高圧的(高飛車)な態度を繰り返し、嫌われるような言動を積極的にしているように感じました。

撫子の桜子に対する言動には私的に共感しがたいものがあり、何を意図しての高圧描写なのかがわかりませんでした。

後半の展開で彼女達の本質が語られるのですが、撫子以上に桜子の言動・思考には驚かさせられました

撫子シナリオと言うより、彼女の魅力を伝える描写の少なさ、常に三人で動く展開から考えて、

主人公の優柔不断シナリオという方がしっくりくる気がします。


描写は丁寧ですが、序盤の水泳・コンテストイベントでは周囲の反応描写文章に納得が出来ず、

多少違和感を感じてしまいました。


▲ページトップへ


春日桜子シナリオ


丁寧なシナリオでした。


前半から後半まで描写やシナリオ運びは纏まっていて、展開上での違和感は感じませんでした。

前半部分は描写不足で桜子が何を考えどう行動しているのかが掴み辛く、読み難かったです。

後半展開はシーソーゲームの様で起伏の感じられなかった展開から一変、

一直線且つ起伏が感じられる展開で読みやすく、後味が良かったです。


撫子シナリオとの相関関係も纏まっていて、

とられなければ "突き放す" と言う事をしない、

とられるとなると・・ がうまく表現されている様に感じました。

若干、後半のフェニックスに対する描写に食い違いを感じます

そしてアフターストーリーが殆どないため物足りなくも感じます、が、

全体的には綺麗に物語が纏まっていたと思います


▲ページトップへ


音川小夜シナリオ


終始疑問の湧くシナリオでした。


前半から後半まで小夜というキャラクターの特徴が私には掴めませんでした。

主人公は何故か言葉を発しない小夜の思考が読み取れます。

不可解な現象なので興味が湧きましたが、この現象に対する説明は最後までありませんでした。


「主人公の独りよがり」という見解を強引に当てはめこみ読んでみましたが、

主人公と小夜の意思疎通はほぼ確実にできているようで独りよがりという解釈(見解)は難しく、

描写されていない設定等があるような気がしました。


事故が原因で彼女の心は壊れたと言う事で物語は進んでいきます。

彼女は学園生活を普通に過ごす事すら困難で、このままでは学園を―――まで展開していくのですが、

展開してしまったのに最後までこの事へ触れる進行・解決の描写はなく投げっぱなしになっています・・。

海での空耳なのか違うのかに対する言及・庭での"ありがとう"と言う微かな声での会話、

小夜から主人公への他キャラクターには行わない特別優遇的な接し方、

描写が少なすぎるので何が虚実なのかわかりません。


意味深な描写の割に明確な描写・種明かしもなく、テキストに誤字・脱字が所々に見受けられるため、

意図しているものなのか、意図していないものなのかの判別ができませんでした。


最後の締めが、自身にだけの―――と締め括られているだけに、

主人公がどう捉え、どう行動し、結果どうなったのかを特定・判断する事が出来ず。

何を伝え・表現したかったのかわかりませんでした。


▲ページトップへ


星野絵里香シナリオ


起伏の感じられないシナリオでした


絵理香は主人公を絶えること無く引っ張り回します。

物語の起点には常に絵理香がいるので、彼女なくしてこの物語は成り立たないと言えるのですが、

もう少し頑張って彼女の魅力を付随させて頂きたかったです

主人公は積極的な彼女に引っ張られるまま日々を過ごしていくのですが、

主人公の心情変化の描写が少なく、彼がどのように変わったのかが最後までわかりませんでした。

千夏と絵理香の姿、姿勢が似ているという事は懐古描写を通じ強調されます

けれど描写は少なく、二人の共通点はなんとなくわかったのですが、相違点(似ている中でも異なる部分)がわかりませんでした。

主人公の感情描写は少なく、千夏と似ている という事が、付き合い始めの主要因になった様に感じます

後半の展開は、家庭環境の類似性が只管強調されますが、酷似描写からは、

主要因が「罪滅ぼし―――」に変わってしまっただけに感じました

「つい二の鉄を―――」と考えてしまう描写は必要なのだとは思うのですが、描写が少なく私には斜めにしか心情を汲み取れませんでした。

主人公は千夏・絵理香の何処に惹かれ、魅力を感じたのでしょうか、

千夏には千夏にしかなかった魅力が・絵里香には絵里香にしかなかった魅力があったはず。

テキストは楽しい雰囲気で書かれているのですが、描写不足のため心情描写の欠損ばかりが気になってしまいました


▲ページトップへ



竜胆愛シナリオ


丁寧なシナリオでした。


しりとり描写『あと何秒この状態が続いていたら――していた』描写が若干使われすぎるため執拗には感じますが、

前半から後半までテキストが一貫しているため違和感を感じる事はありませんでした。

シナリオはありきたりな物で意外性はありませんが、他の登場人物が場面場面で間接的に盛り上げるてくれるため、

新鮮に楽しむ事が出来ました。

先生と生徒の関係が最後まで区別され、不自然なベタベタ(見せつけ)描写がないのは高く評価できると思います。

後半、長く引っ張りすぎた感はあるものの、貴子、千夏、との絡みで物語に深みがでていると思いますし、

全体的に見ても、堅実かつ、無難な物語にできていたのではないでしょうか。


▲ページトップへ



星野絵里香シナリオ2


作者の力が入っているのが良くわかるシナリオでした。


シナリオはやや遅く展開していくので、あらすじ はとても捉えやすかったです。

サブキャラクターもいきいきと描かれていましたし、欠点と言う欠点がないと思います。

イベントも印象に残る物が多くよく考えられているのではないでしょうか、

中盤から後半にかけて主人公はきっちり成長します。他シナリオと比較、差別化がなされていると思います。

主人公は私的に認める事ができない変態でしたが、前半の個性をぶち壊し成長させるのはとても良い事だと思います。

真剣な雰囲気での笑えない会話・思考を感じたので私個人としては若干ついてはいけなかったものの、ラブラブ感がよく伝わってきました。

トノイケさんの売りの一つが「主人公を甘やかす事」だと思うのですが。主人公を誰彼が構わず甘やかすのはこの展開上でどうなのかとも思います

前半に比べ後半展開は際限なくラブラブテキストが続きます。耐性の無い方はかなりうんざりすると思います。

フィナーレはきっちりしいるのでもやもや感が残る事はなかったです。

(予想以上のラブラブテキストは、もう一度読みたいとは思わないほど濃かった(おしどり夫婦みたい)です。)

▲ページトップへ


Garden総評


描写不足と少し感じましたが、無難に纏まっていたと思います。


主人公やヒロインの内面が場面の節々で丁寧に描写されるので読みやすかったです

若干動描写は大げさに感じたものの、雰囲気は伝わってきました。

登場人物設定もわかりやすく、テキストも明るく書かれているので読みやすかったです

しかし物足りない点もかなりありました。

ヒロインが主人公へ与える影響はどれも似たものであり、ヒロイン達の個性が感じられません。

締めの描写も少なく余韻が残りませんでした。

設定として隠されている点がかなりあるようで不親切に感じます


テキストとしては楽しい雰囲気を意識して書かれているものの、

主人公の過去描写、千夏の詳細などが丸々省かれているので、主人公がどういった人物なのか、

どういった魅力があるのか、が、最後まで掴むことが出来ませんでした。


CGは綺麗に描かれていて、一見の価値があると思います

音楽は、やや単調に感じるものの、雰囲気には合っていると思いました。

システム上では、かなりの問題があり、修正パッチ無しではまともにプレイできませんでした

※追加シナリオを2つしましたがどちらも良く出来ている様に思います。

いかんせん私心情的に苦手な絵里香2テキストですが公私混同せず評価できたかと思います。



                             ▲ページトップへ

更新情報

2010/07/06
 『星野絵里香2シナリオ』の批評を追加。

2010/07/03
 『竜胆愛シナリオ』の批評を追加。

2008/4/28
 『総合点数・総評』の追加。

2008/4/28
 『星野絵理香シナリオ』の批評を追加。

2008/4/24
 『音川小夜シナリオ』の批評を追加。

2008/4/23
 『春日桜子シナリオ』の批評を追加。

2008/4/21
 『春日撫子シナリオ』の批評を追加。

2008/4/16
 『鈴村あざみシナリオ』の批評を追加。

2008/3/31
 『Garden』のプレイを開始。

仕様

ジャンル:AVG

メーカー:CUFFS

発売日:2008/1/25

対応OS:Win98se/me/2000/xp/vista

必要環境
CPU:Pentium 800MHz以上
メモリ:128MB以上
HDD:1.5GB以上

攻略可能ヒロイン数:5+2

平均プレイ時間:30時間

販売価格:9240円

発売中

シナリオ:トノイケダイスケ

原画:☆画野郎

評価点数

総合判定:75/100 

シナリオ:72/100
音楽  :70/100
テキスト:85/100
CG    :85/100
システム:65/100


パッチ情報

2010/1/22 Ver3.00(New)

2008/7/4 Ver2.10

2008/5/22 Ver2.00

2008/3/6 Ver1.23

2008/2/13 Ver1.22

2008/2/5 Ver1.21

2008/1/31 Ver1.20

2008/1/28 Ver1.12

2008/1/27 Ver1.11


Copyright(C)2008-2010 hihyouspace all rights reserved.                                        
inserted by 2nt system