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あらすじ


時は17世紀の末――開拓時代のアメリカ、新大陸の小さな街セイレム。

その大自然の中の浮島のような開拓地で起こった「魔女狩り」。

それは七年の時を経て再び、

街と人々を忌々しい記憶と陰惨な熱狂で蝕んでゆく・・・



引用(OHP)



エミリィ シナリオ


心象描写が丁寧で、印象に残るシナリオでした。


主人公が素性を隠して目的を達成しようとするため、

外の顔と内(本心)の顔を使い分けしているような描写がされています。

単一視点での心象描写は、多ければ多くなる程 押し付け 的な描写になってしまう気がするのですが、

キャラクターの底付け、世界感描写、適度なギャグ要素など、魅力的な描写が多く、

強引・押し付の類を殆ど感じず、のびのびと読めました。


主人公は、ヒロイン・脇役(海賊・ミカエル・村長・その他)に対し

どのような思考で接しどのように行動をするのかに一貫性が取れていて、

次の展開をかってに先読みしながら読む事ができました。


テキストとしては、俺と私 の使い分けなど細かい部分は気になりましたが、

使い分けの文体構成は絶妙で、文構成を見るためだけにでも一読の価値があるように思います。


文構成キャラ立てが良いだけに、

シナリオとして、市長に関する伏線が回収しきれていない、ラストの締めの描写が少ない等、

不完全かつ余韻の残り難い状態で終わってしまっている事が残念です。

あと少しだけでも締めが書き足されていれば――。


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ジュリア シナリオ


テキストとシナリオに纏まりがなく、展開も強引なシナリオでした。


展開としては、意外な展開・お約束も踏まえて進んでいくのですが、

序盤から後半にかけての展開は渡りに船がすぎる様に感じました。

熊の親子・魔女裁判・ライフルの話、これらの話はわかり易いのですが、

こうまであっさりと解決するのなら、長々と問題提起をする意味はあるのでしょうか、

歴史アドベンチャーという割に、歴史への言及も少ないように感じました。

締めの描写も少なく、何を表現し伝えたかったのかわかりません。


テキストは、楽しく・コメディ調に書かれているのですが、

童話調のシナリオでの あからさまな説明・ブラックユーモア 描写は違和感を感じました


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ソフィ シナリオ


キャラクター同士の台詞回しが面白いシナリオでした


シナリオとしては特に印象に残るシーンなどはなく、淡々と進んでいきました。

本編テキストより本編脱線テキストが多く、

一つの物語を通しで読んでいるというより、短編集を読んでいるように感じました。

頻繁に挿入されるギャグ描写は楽しく、雰囲気を良くすると言う面においては良いと思います。


しかし、シナリオ中でのソフィ描写と脱線中のソフィ描写にかなりのギャップがあり、

本編後半でのソフィのキャラクターに納得できずシナリオに違和感を感じてしまいました。



メグ シナリオ


物語として未完成です。


登場人物である、ミカエル・市長・メグ・カスペール等への言及描写が中途半端です。

これから面白くなりそうと言う所で終わってしまいました。


テキストは物語を盛り上げるような描写が良く出来ていると思います

ご都合展開が多いものの、後半からラストまでは楽しく読むことが出来ました。

シナリオとして完全に尻切れトンボで終わってしまっているので、

中途半端としか評価できません。


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由良ファンディスク シナリオ


辻褄合わせのために作ったシナリオのように感じました

シナリオに筋は通っていて見事なんですが、内容としては雑です。


町の包囲、フランス軍・ミカエルの豹変・メイスン・マシュー etcを、

少ない描写であっさり解決していくのは無理やりとしか感じませんでした。


・教会に追い詰められたら無敵格闘技カポエラで切り抜ける、

・ミシェルが引き裂かれそうな時には都合よくインディアンが登場、

・マスケット銃の鉛球を手酷く受けても効かない超人が二人、



これらの設定や土台展開は必要だったのでしょうか、

なんでもありな物語の上に強引な渡り船、右から左へのわんこそば状態。


テキストとしては描写不足が多いものの、

物語の雰囲気を明るく綺麗に纏める描写ができていて楽しかったです。


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セイレムの魔女たち総評


何を語りたい・伝えたい・したいのか、わからない物語でした。


シナリオでは、

全体的にご都合主義・強引な展開が多く、読んでいて少し疲れました。

反則のような設定がおまけシナリオでのみ追加されたり、

深刻な問題が次々と発生しそれのどれもがあっという間に軽く解決してしまう。

飛び飛びで展開するイベント・急展開するシナリオ・お約束の嵐

真面目に読むではなく尺の決められた物語として読むと勿体ないなぁ、とどうしても思ってしまいます


テキストは、描写不足こそありますが明るく綺麗に纏まっていると思います

設定として強引な点が多いですが、描写が少なく良く感じました。

音楽は、エミリーやソフィのいずれかがいない時に流れるいたずらマーチに違和感を感じました

CGとしては、民兵・傭兵・待ち人の背景が頻繁に登場するわりに、雑な気がしました。

システムとしては、シナリオの解説として用語集が設けられ読みやすかったです。



                                ▲ページトップへ

更新情報

2008/2/25
 『総合点数・総評』の追加。

2008/2/25
 『由良ファンディスク シナリオ』の批評を追加。

2008/2/24
 『メグ シナリオ』の批評を追加。

2008/2/23
 『ソフィ シナリオ』の批評を追加。

2008/2/17
 『ジュリア シナリオ』の批評を追加。

2008/2/2
 『エミリィ シナリオ』の批評を追加。

2008/1/30
 『セイレムの魔女たち』のプレイを開始。

仕様

ジャンル:歴史もの恋愛アドベンチャー

メーカー:ruf

発売日:2003/8/8

対応OS:win98/2000pro/Me/XP

必要環境
CPU:Pentium 266MHz以上
メモリ:128MB以上
HDD:2G以上

攻略可能ヒロイン数:5

平均プレイ時間:20時間

販売価格:9240円

生産終了(ロットアップ済み)

評価点数

総合判定:61/100 

シナリオ:40/100
音楽  :65/100
テキスト:55/100
CG   :65/100
システム:80/100


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