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rocket

あらすじ

かつてその街には『ロケットの夏』という季節があった。

昔、銀色のロケットが毎日のように星の世界へと打ち上げられた時代があった。

けれどもいつしか宇宙港の門は閉ざされ、異星との交流は途絶えてしまった・・・・・・


 幼い頃には天才少年と呼ばれる程、自作ロケットに熱中した主人公『真幌高志』だったが、

現在はかっての情熱を捨てて惰性のような毎日を過ごしていた。

 けれどもある日『50マイルズオーヴァー』と呼ばれる、

自作有人ロケット競技大会への出場を目指す女の子『千星(ちせ)』と出会う事で彼の生活は一変する。

 成り行きで千星にロケットのアドバイスをする事になってしまった高志だったが、

彼を兄のように慕う幼馴染の『歩(あゆむ)』や担任のアンドロイド教師の『はるひ』達の応援を得て、

次第に失ってしまったはずの情熱を取り戻してゆく・・・・・・。

やがてサヴォア星から家出してきた小さな姫君の『セレン』と彼女の護衛兼メイドの『ベルチア』も加わってロケット部を設立、

皆で50マイルズオーヴァー優勝を目指して自作有人ロケットの製作を開始するのだった!



引用(商品より抜き出し)



海夏千星シナリオ


世界感・キャラクターの思考・現状 が丁寧に描写されている物語だと感じました。

登場人物の考え方、どうしてそうなったのかが順を追って丁寧に描写されていて物語の流れがわかりやすく、

テキストも明るい雰囲気を意識して書かれているように感じました。

シナリオ展開もSFとして無難に纏まっていると思います。


が、設定についての描写・ラストの後書きがない など描写が私的に足りないと感じる部分は結構ありました。


ジャンクヤードの資材が数十万、部活動の活動費が100万未満、

資金がないと書かれている割に切羽詰まった感が感じられませんでした。

ロケットと訓練にどのくらいの費用をかけ、どんな工夫でこれを解決したのでしょうか、

ロケットの性能として重量の重要性にも触れられますが、この件に関しても詳しい解決描写はありません。

ロケットの制作期間、知識についても具体的な説明、計画の描写は殆ど省略され、

価格・材料・期間の苦しい現状を物語上取り上げた割に投げっぱなしになっているような、

ラストの締めも50マイルズオーヴァー(宇宙飛行)を達成した後の帰還後描写がないなど、余韻が・・。

難解な理詰めが省かれているので読みやすいといえば読みやすいのですが・・・ん〜。


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セレン・アンジェニュー シナリオ


展開、構成、非の打ち所のない物語だと思います。

序盤はこじんまりとした物語が続くのですが、

ロケットの話が一段落すると、話は全く別の方向へ膨れ上がります。


※ロケットの重力ダンパーから設定へ繋ぎ、宇宙、異星、異種との外交などへと発展、

細かな話をしようと思えば、それこそ無限に近い物語を作り上げる事が出来ると思います。

このシナリオ1つで1作品できるような気もしますが、1シナリオとして使ってしまうとは・・・贅沢の極み


キャラクター達の会話も楽しくよりこのシナリオに浸りたかったです。


それでもエンディングの演出効果・繋ぎは俊抜でかなりの余韻が残り満足できました。

1読といわず、2読、3読の価値があるシナリオだと思います。


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はるひシナリオ


先進的な問題を取り上げたシナリオです。

ロケット部を軸に彼女の物語は進行していきます。

前半から後半にかけて話の筋は多少ずれるものの、許容できる範囲でしょうか、

序盤から中盤までの流れやテキストは楽しく読む事が出来るのですが、

先生と主人公の関係が恋愛関係にまで発展するには感情描写が不足している気がします。

※チャックに言われ、主人公は自信の気持ちに踏切りがつくようですが、展開が強引に感じます。

人としての心粋等を周囲のキャラクター視点から丁寧に描写はされているのですが、

当事者である主人公が先生をどう思っているかを表す描写が殆どありません。

主人公は先生を機械として扱うのか、恋人として扱うのか、どちらなのでしょうか、

ん〜、


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ベルチア・へリアー シナリオ


50マイルズオーヴァーから離れた番外編的なシナリオです。

話の軸は※ベルチアの恋物語り、そのため宇宙船を飛ばす事への描写は減ります。

※セレン恋物語とベルチア恋物語には深い関連性があるので続けて読む事で一層際立つと思います。

サボアへの描写、宰相との会話、流れ等に変に凝った描写が無いのが本シナリオではなくて良かったです。

テキスト量に不満こそありますが、少し弄り方を間違えると陳腐な物語にもなりそう、

微妙なバランスが取れていると思います。

意外な展開あり、お約束あり、笑いあり、と要点を押さえられたシナリオでしはないでしょうか。

もう少し読んでいたい気がするような満足できるシナリオでした。


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香奈城歩シナリオ


微妙なシナリオでした。

物語単体で見るとおかしな点は無く、整合正は取れているのですが。

他シナリオとの繋がりを考えながら読み進めていくと違和感が拭えません。

差別描写は他シナリオ上でも描写されていたので展開としては納得いくのですが。

風土病云々は何処から湧いたのでしょう・・・かなり重要な設定であると思うのですが・・

他シナリオではこの設定に触れられていなかったような・・・、


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ロケットの夏総評


一つ一つの物語は綺麗に纏まっているのですが、描写があまりに軽すぎる気がしました。

ロケットの説明、昔のロケット部への言及、個別シナリオでの大雑把な時間経過

もっと描写しようとすれば、描写できるはずなのに―――詳しい描写が無い・・・。

各シナリオ読了後は物足りなさが常に付きまといました。

音楽は良いと思います。※「ロケットの歌」の使い方が良く余韻がかなり残りました。

CGは枚数の偏り・質の落差が気になりました。

システムは今と比べるのはナンセンスですので私的評価から外しています。



                                ▲ページトップへ

更新情報

2007/11/14
 『ロケットの夏の総評』を追加。

 『香奈城歩シナリオ』の批評を追加。

2007/11/13
 『ベルチア・へリアー シナリオ』の批評を追加。

2007/11/12
 『はるひシナリオ』の批評を追加。

 『セレン・アンジェニュー シナリオ』の批評を追加。

2007/11/10
 『海夏千星シナリオ』の批評を追加。

2007/11/2
 『ロケットの夏』のプレイを開始。

仕様

ジャンル:アドベンチャー

メーカー:TerraLunar

発売日:2002/10/11

対応OS:Win98/Me

必要環境
CPU:Pentium 133MHz以上
メモリ:48MB以上
HDD:350MB以上

攻略可能ヒロイン数:5

平均プレイ時間:25時間

販売価格:9240円

生産終了(ロットアップ済み)


評価点数

総合判定:69 /100 

シナリオ:75/100
音楽  :80/100
テキスト:55/100
CG   :65/100
システム:/100




活動休止中
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