main logo     『そして明日の世界よりー』メーカーリンク♪ 『そして明日の世界よりー』メーカーリンク♪
TOP REVIEW BBS DIARY GALLERY LINK
              そして明日の世界より

あらすじ

四方を海に囲まれたちっぽけな島。

自慢できるものといえば輝く太陽と澄んだ青い海、

生い茂る樹々の緑くらい。


そんな変化に取り残された島に住む

主人公・葦野昴(あしやすばる)は、いたって平凡な18歳。


幼馴染でいつも元気な少女・日向夕陽(ひなたゆうひ)、

夕陽の姉で運動以外は完璧にこなす英語教師の日向朝陽(ひなたあさひ)、

親友で悪戯仲間の樹青葉(いつきあおば)、

病弱で大人しい転校生・水守御波(みずもりみなみ)と共に、

島にある小さな学園に通い、運動会に海水浴、更には温泉堀と

騒がしくも平穏な日々を過ごしていた。


誰もがこの平和で楽しい日々が、どこまでも、いつまでも、

かわらずに続くものだと信じていた。

そう、あの日までは――。

『この小惑星は秒速三十二キロメートルで大気圏に接触、
僅かに待機表面を滑って軌道がズレた後に・・・・・・地表に激突します』


突然の宣告――。残された時間は3ヶ月。

訪れるのは世界規模の大災害。

あまりにも唐突に訪れた世界の終焉に、混乱する人々。

そんな中、何とか自分を保ち続けようと必死になる5人――。


果たして彼らは、残された僅かな日々の中で、

何を思い、何を得るのだろうか?



引用(OHP)



樹青葉シナリオ


テキストが丁寧に纏まっているシナリオですが今ひとつ展開として物足りなさを感じました。


前半から後半にかけて終始 慎重・丁寧 な感情描写がなされていると思います。

物語のテキストも雰囲気を重視し、違和感のないものになっていると思います。


しかし、中盤になりキャラクターの特徴がある程度掴めてくると、

主人公の心情、青葉との状況が余りにも型に嵌りすぎていて冗長に感じてしまいました。

主人公は徐々に青葉の気持ち・変化の理由に気づくのですが、

主人公を病的にも感じられる程の鈍感設定にして利用し物語を捻じ曲げて展開しているような気がしてしまいました。

「わざと気づかない―――」云々で引っ張る必要はあったのでしょうか、

時間経過、転の描写による変化も少なくだれました


テキストとしては、

女らしくなっていく青葉に対しての(主人公視点での)違和感描写がかなり長かった様な、

後半、唐突に主人公の心が変化するので、前半部分の違和感描写を割り切って読む事ができませんでした

長々と引っ張るのなら引っ張る出、変化の際にはそれ相応の経過描写が必要ではないでしょうか、


青葉シナリオを大きな目でみると展開や構成について突っ込み所はあるものの、

テキストの細かな部分は丁寧で、無難に纏まっていると思います。


▲ページトップへ


日向夕陽シナリオ


終始丁寧な描写がなされている読みやすいシナリオだと思います。


序盤から後半にかけて、丁寧な描写がなされているので

テキスト上、特に気になる点はありませんでした。

展開としても転による変化を意識されているシナリオだと感じました。


されど、物語全体を大きな目でみると展開が無難過ぎる上、

変化・笑える要素が殆ど無く、面白いシナリオ、考えさせられるシナリオだとは思いませんでした


後半の展開で、主人公は今回もシェルター(防御障壁)行きを拒否し、夕陽と一緒にいる事を決断するのですが、

その件が青葉シナリオの展開と殆ど同じなのはどうしてでしょう、

似通った大言壮語な台詞を青葉に続き夕陽にも吹聴する主人公・・・。


似通った物語の構成に疑問を感じますが、シナリオ単体で見ると、

描写は丁寧で展開も無難に纏まっているように思います


▲ページトップへ


日向朝陽シナリオ


後味の良いシナリオでした。


お約束・ご都合的な展開ばかりですが、内容としては無難に纏まっていると思います。

後半シナリオは動の描写が多く、すーっと流れるように読む事ができました。

ここまでの全シナリオに共通の突っ込み所があるのですが総評で触れることにします。


▲ページトップへ


水守御波シナリオ


一読の価値があるシナリオだと思います


今までのシナリオではなかった、転、伏線がしっかりと描写されていて、物語の起伏を感じます。

何故、皆が昴を好きになったのか、御波にどうして主人公が惹かれたのか、


御波の魅力が一つ一つ生き生きと書かれていて、知らず知らずの内に納得していました


御波は、面白く、強く、脆く、愛らしいキャラクターに感じました。

主人公は御波の事や(自身を含め)皆の事を考えて動ける頼りになる人です。


展開としても、無理に捻った感のあった今までのシナリオと異なり王道一直線でした。


逆恨み描写、MM1129、モラルの―――(省略) 等、矢継ぎ林にシナリオが展開していくのでひきつけられます。

伏線描写から展開まで、かなり力が入っているシナリオだと思います


▲ページトップへ


ノーマルシナリオ


非の打ち所の無い物語だと思います。


<以下感想>

もし世界が数ヶ月で滅ぶのなら、貴方はどうしますか?

私の場合は、いつかしたいと思っていた事を優先順に多くこなそうとします。

電気、水道、ガス、食品、現代の生活の維持に必要な消耗品の多くは人づてのものです。

したいことをする人間が増えると消耗品の入手は困難になるでしょうし、

人の力をあてにして動く事は最早無謀と言える状態に陥るのではないでしょうか、

世界の崩壊が目の前に迫った時、どういった行動を取る事ができ、どう動こうとするのか、

どれだけ、人に助けられているか、自身がどれだけ環境に依存しているか、

目の前の状況が一変したなら、どうなるのでしょうか、想像もつきませんね・・・。


▲ページトップへ


Afterシナリオ


短めの後日談です。


<以下感想>

自身の今の時間を最も有効に使いたい。

もしできるなら、やりがいのある事をしてみたい。

他人にどう思われようが、それはきっと自身にとって無駄じゃない思い出。

それだけの価値があると登場人物が感じるなら――。


▲ページトップへ


そして明日の世界より―総評


無難には纏まっていると思いますが、物語個々の起伏が少なくだれてしまいました。


設定に関してですが気になるシナリオが多数、

青葉・朝陽・夕陽シナリオですが、主軸である世界の崩壊が殆ど意味を成していないように感じました

上記三つの物語では、周り(外部=脇役)からの影響が殆ど無く、

病院に舞台を移しサナトリウム(病院・隔離施設)文学化しても殆ど違和感が無いように感じます。


テキストは丁寧に書かれているのですが、若干、言い過ぎに感じる箇所があり気になりました。

物語冒頭、『神は―――』の描写、主人公がヒロインに告白する際の表現については、

経過描写が軽く納得できなかったので、つい斜め読みをしてしまいました。


CGは綺麗で一見の価値があると思います、

立ち絵での鼻から下の塗りが髭に見えてしまい気になりましたが、イベントCGは綺麗の一言です。


音楽は物語に良く合っているとは思います、でもやや単調に感じました。

システムは可もなく不可もなく、無難に纏まっていると思います。



                                ▲ページトップへ

更新情報

2008/1/29
 『総合点数・総評』の追加。

 『Afterシナリオ』の感想を追加。

2008/1/27
 『ノーマルシナリオ』の感想を追加。

2008/1/22
 『水守御波シナリオ』の批評を追加。

 『日向朝陽シナリオ』の批評を追加。

2008/1/11
 『日向夕陽シナリオ』の批評を追加。

2007/12/25
 『樹青葉シナリオ』の批評を追加。

2007/12/23
 『そして明日の世界より―』のプレイを開始。

仕様

ジャンル:ADV

メーカー:etude

発売日:2007/11/22

対応OS:win2000/XP/Vista

必要環境
CPU:Pentium 450MHz以上
メモリ:128MB以上
HDD:3.5G以上

攻略可能ヒロイン数:4+1

平均プレイ時間:25時間

販売価格:9240円

発売中

評価点数

総合判定:78/100 

シナリオ:75/100
音楽  :75/100
テキスト:75/100
CG   :90/100
システム:75/100


amazon Link

Copyright(C)2008 hihyouspace all rights reserved.                                        
inserted by 2nt system