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あらすじ

季節は春と初夏の端境期。海からやってきた東風が藤の花を揺らす頃。

桜の時期は終わったものの、初夏というにはまだ早い、そんな季節。


舞台は地方都市。『緑に囲まれた豊かな住環境』

−−−そんなキャッチフレーズのもと、分譲住宅が売り出されているような、そんな街。

本当は、そのキャッチフレーズは、単に『田舎』ということを隠蔽するためのものに過ぎなかったりもする。


その都市には、1つの施設がある。

大学に附属する研究機関だが、そこでは、学園生活が営まれている。

どこにでもあるような、それでいてどこかが違う、模擬的な学園生活。

そんな舞台設定に訪れる、聖なる物語。


引用 <商品より抜き出し>



織永成瀬シナリオ



シナリオ、展開、非の打ち所がありません




<個人感想と考察>


織永成瀬はどのような心境でこの世界を眺めていたのでしょう。

運命とは自身で作るもの、遠からずそう思えるから努力し、人は生きているのではないでしょうか。

日常で起こる物事は全て原因からくる結果であり、原因があるからこそ、その事象が起こった事に納得し、 確率の理不尽さに時に苛立ちながらも望まぬ事象が起こる確率を下げようと努力し続けます。

私は、自身の行動が徒労に終わっても『最善を尽くしたなら仕方ない。』を心情にしていますが。

もし確立が無い場合、言い換えると必然的な物として決定付けられているなら、

私のこの考え方は根本的に変えざるを得ないです。

回避のための努力は徒労でしかなく、夢や希望のために過ごす今でさえ作業で行動は機械かプログラムのそれといったものと認識が変わるでしょう。

運命が見えるが故に必然的に 行動・思考 は限定され、自身の自由は気づかぬ内に奪われている。

存在自体が必然であり、何を 考え・行動 するのかも必然であり・・そうさせられている、と言う感覚からは絶対に逃れる事が出来ない。

もしかしたら、自由を奪うものなど一切無いのかもしれない、

しかし、そう考える事すら必然であり・・そうさせられている事に気づく事も無い。

自身の見える世界と限りなく同じ世界を他が見ている、これを否定する決定的な事実を突きつけられ自由を奪われた織永成瀬の心情は計り知れません。

自由を奪われた彼女が、決めた事、行動した事は必然だったのでしょうか、それとも違っていたのでしょうか。


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埴島珠季シナリオ


主人公の能力が明らかにされ次第、このシナリオの全容が見えてきますね。

内容はいたってシンプルでありきたりですが、表現手法により独自の世界が演出できていると思います。

堅実な展開ですが、捻りを加えて変化を入れる一作業が見事ではないでしょうか、

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真壁椎子シナリオ


主人公の能力が明かされるシナリオです。

彼は自身の能力の発現により織永成瀬に近い状況に陥ります。

能力としては織永成瀬とは似て非なるものなのでまだ救いがあるように思いますが、

能力の発現に関係し、後半のシナリオはほぼベルト・ホルトとトルーテの物語を軸に進むのですが、

ベルトホルーテは、新キャラ・新設定に場を移しても、違和感のない引き込まれる描写がなされていて、物語に楽にのめり込む事ができました。

上記物語は設定があまりにも懲りすぎていて、良い意味でしたい事をやってるなぁ〜と、

上記二つのシナリオとは方向性が全く違い、物語重視になっています。

考えさせられる事は無い気がしますので大風呂敷な物語を素直に楽しみましょう。

許容できるラインを踏み越えそうで踏み越えない、

その微妙なバランス展開。

一読の価値があると思います。

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三篠美凪シナリオ


主人公の能力の解明が進みます、謎はまだ残されているようです。

大きく言って伏線回収のためのシナリオではないでしょうか、

共生、その単語が共通してでてきますが具体的な内容はまだ明かされませんね。

シナリオ展開はありきたりものでしょうか、

無理がなく無難にできていると思います。

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御陵透子シナリオ



シナリオ、展開、非の打ち所がありません




<個人感想と考察>


自身が望む通りにどんな事でも変えれる、もしそれができるなら

それは、本当に幸福であると言えるのでしょうか、

どんな事も叶い、思い通りになる世界。

最初は良いかもしれない、しかし、もしそれが延々と続くなら、

全ての事象に飽きが来て、自身の能力を否定する事になるのではないでしょうか。

自身の能力を否定した先には思い通りにならない世界が待っており、

結局堂々巡りになってしまう。

この世界はもしかしたら誰かの堂々巡りの上にできた世界かもしれない。

この物語りを読んで、ふとそんな事が頭に浮かびました。

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飛鳥井彗子シナリオ


番外編的なシナリオです。

今までの物語で話の筋だった非科学的な観点の研究から離れ、施設で行われている別の実験について知る事ができます。

内容が先進的でインパクト(衝撃)がありました。

実際に行われている可能性も高そうな気がするのが嫌な所ですが。

年齢制限を生かしているシナリオだと思います。


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塔馬依子シナリオ


おまけシナリオです

明日は、明日の風が吹く、深く考えずに読みましょう。

とってつけたようなおまけ物語なので、ご都合主義、強引、描写不足と三拍子揃っています。
テキスト量が極端に少ないので仕方ないといえるのかもしれませんが。

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Sense Off総評


6年くらい前に読んだ時と今ではやはり感じる事・見えてくる点が異なりました。

物語中考えさせられる点も多く無理の無い堅実な描写ができています。

シナリオの傾向として見ると後半から急展開するシナリオばかりが目立ちます。

回収されていない伏線・足りない描写がまだまだあるので。物語を理解するにはこれを読んだだけでは無理でしょう。

作者が意図して設定にボカシを入れて表現を曖昧にしているのではと感じる部分がありました。

もし意図的にボカシを入れているなら、そのさじ加減はうまいの一言ですが、完成度の点から当然評価は下げざるを得ません。


CGは7年前に発売された物とは思えないほど綺麗で、魅力的に描かれていると思います。

テキストも楽しく書かれていて、気になる点がありません。

音楽は折戸氏が作ったと言うだけあり、7年経った今でも輝いていると感じました。




                                ▲ページトップへ

更新情報

2007/10/13
 『総合点数・総評』の追加

 『塔馬依子シナリオ』の批評を追加。

 『飛鳥井彗子シナリオ』の批評を追加。

 『御陵透子シナリオ』の感想を追加。

 『三篠美凪シナリオ』の批評を追加。

 『真壁椎子シナリオ』の批評を追加。

 『埴島珠季シナリオ』の感想を追加。

 『織永成瀬シナリオ』の感想を追加。

2007/10/12
 『Sense Off』のプレイを開始。

仕様

ジャンル:アドベンチャー

メーカー:otherwise

発売日:2000/8/18

対応OS:Win95/98/2000

必要環境
CPU:166MHz以上
メモリ:32MB以上
HDD:5MB以上

攻略可能ヒロイン数:7

平均プレイ時間:8時間

販売価格:9240円

生産終了(ロットアップ済み)

シナリオ: 元長柾木
      シュート彦

原画:HPゆうろ庵

評価点数

総合判定:88/100 

シナリオ:90/100 
音楽  :95/100 
テキスト:80/100 
CG   :90/100 
システム:/100 


メーカーリンク
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