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あらすじ

主人公、渡部敦志は都内の学園に通う2年生。受験を来年に控え、

また学園も生徒数の減少で二学期を目処に統合される事が決まっており、

様々な意味で『最期の』夏休みとなっていた。


シゲオや実梨、由佳子といった友人達とも、昔のように皆で会うことも少なくなった。

それでも、皆近くにいるのだからまたすぐにでも元のように戻れると思っていた。


しかしある日、由佳子が転校する事がわかり、

突然訪れた4人の関係の終わりに、敦志達は戸惑う事に。

かつて敦志は、転校してきたばかりの頃、由佳子の気遣いによって、

学校に馴染む事が出来た。


いつか恩を返したいと思っていた敦志は、寂しさを募らせる由佳子を見てあることを決める。

最期の夏を楽しむために、由佳子の為に。

皆で集まり、思い出作りをするためだけの夏限定の『部活』をスタートさせたのだった−−


引用(OHP)




東雲由佳子シナリオ


転校前に今までの関係を進展させる!という王道シナリオです。

当人達はあまり積極的ではなく、周りが主人公と由佳子(ヒロイン)をくっつけようします。

現実ではお節介に取られがちな行動、展開が多いように感じましたが、

そこで気まずくならないのは、キャラ達の個性と人徳ゆえなのでしょう。


由佳子シナリオは物語の期間がかなり限定されていて、印象に残るイベントが殆どなく

短い期間に絞る事は、逆効果になっているように感じました。

短いゆえの濃い内容を意識して作られていると言う事なのですが、

キャラと反比例して読良感がかなり薄かったです

夏を舞台にしているのですから、お約束の 海、キャンプ、汗 等の 印象に残る描写 が欲しかったです。


キャラの個性がかなり強い割にいきさつ等の描写が少ないので 親近感・愛着 が湧かず、

なし崩し的に終わってしまいました。

プレイ後は個性的なキャラが沢山出てくる物語としては強く印象に残ったのですが、

個別イベント等は全く印象に残らず、どんな物語かと言われるとぱっと答えられません。


短い期間内を舞台にして掘り下げるなら、結婚後から過去を回想するような描写から始め、

当時印象に残ったシーンとして、主人公の改変ありでの過去物語りを今読者に伝えている〜。

として話を進めていく物の方が印象に残り感動できる気がしますのですがどうでしょう。

今回のシナリオは愛着・親近感が湧く前に、個性的なキャラクター達が物語を引っ張り回すので、

テンションについていけず疲れてしまいました。


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セリス・アルフォードシナリオ


取ってつけたようなシナリオです。

ハーフですが中身は日本人、駄洒落に弱いという設定で動くキャラクターです。

前半はキャラクターの設定を軸に、後半には前に述べたシナリオとは全く異なる展開が繰り広げられていきました。

しかし、後半の締めには変化がなく、無理やり纏めたような印象を受けました。

駄洒落に弱いと言う設定が描写の足がかりとして頻繁に使われるのですが、

一般的でない特殊な趣味・感性の持ち主と言う事だけが強調され印象に残ってしまいました。

サブキャラクターの山本さんも変なキャラクターで、文からどのような状況なのか想像できません。

シナリオが設定に足をっ引っ張られ、引きずられてしまった様に感じました


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野島ほとりシナリオ

バランスの取れたシナリオだと思います。

今までのシナリオより捻りが効いていて綺麗に纏まっている気がしました。

ほとりは一見平凡なキャラに見えますが、後半にどんでん返しがあります。


お約束と言ってしまえばそれまでですが、後半への流れが自然に描写されているので

違和感なく読めました、一本背負い判定、技ありでしょうか。

オーソドックスで普通に萌えを感じれるシナリオだと思います。

性格の豹変を所々で散りばめていますが、意外性が余り感じられなかったので、

もう少し捻った設定を付与しても良かった気がします。

他シナリオと共通しての描写不足が気になりましたが・・

構成としては綺麗に纏まっていて余韻の残るシナリオでした。



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乾実梨シナリオ


実梨は由佳子と親友という事なので、由佳子に対しての描写が多く出てきます。

オーソドックスなシナリオなので、文を追っているだけで自然に物語に入れました。

由佳子と実梨はお互いの立場ゆえ踏切がつけれない状況になるまではいいのですが、

昼ドラのように、ドロドロした展開には向かわないので、

いかんせん主人公の存在が空気だと感じました。

主人公のココが良い―――等の描写がなく、二人が何故主人公を好きになったのかがわからなかったです。

急展開する展開は、まるで身内話を蚊帳の外で聞かされている様で、話についていけませんでした。

ねちねちした描写がないからこそ爽やかシナリオになっているので良いと言えば良いのですが、

物足りなく感じました。



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小早川円シナリオ


幼馴染な姉との王道シナリオです。

由佳子の引越しが起点に始まる今回の物語ですが、

円シナリオはその中核からかなり離れて進行していきます。

後半部分で何とか本筋である引越しへと話を繋げるのですが、かなり強引な気がしました。

円シナリオでは、物語冒頭に書かれた主人公の心情が後半には180°変化し、べったりになります。

この状況に至るまでの経過描写は人をひきつけると思うのですが、

感情の変化の描写、きっかけとなるイベントが殆どなく、

なぜ主人公が後半、円に惹かれたのかが納得できませんでした。

もう少し丁寧な経過描写をして頂きたかったです、かなり強引に感じました。



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ナツメグ総評


キャラの個性がかなり強いためストーリーよりキャラの方が印象に残りました。

一般的にキャラゲー(濃い個性の登場人物だけが出てくる物語)と言う分類に入る気がします。


物語はランダムイベントシステムと言う自身でカードを選んで進んでいく独自システムが採用されています。

今回は選べるイベントの数が少なく、後半には読むキャラが重複イベントばかりになってしまいますが、

イベント数を増やせすことで、この点は容易に改善できると思います。


CGは立ち絵とイベント絵にかなりの差を感じました。

作中何度も繰り返されるシゲオの倒れる絵、ワンパターンに感じました。

もう少しバリエーションをつけて頂きたかったです。


音楽は飽きにくいのですが、一部の曲のクラクション音や決まったところで入る異音が気になりました。

全体的に、お約束に添ってはいるものの、かなりの冒険をしている作品だと思います。



                                ▲ページトップへ


更新情報

2007/10/8
 『総合点数・総評』を追加。

 『小早川円シナリオ』の批評を追加。

 『乾実梨シナリオ』の批評を追加。

 『野島ほとりシナリオ』の批評を追加。

 『セリス・アルフォードシナリオ』の批評を追加。

2007/10/7
 『東雲由佳子シナリオ』の批評を追加。

2007/10/4
 『ナツメグ』のプレイを開始。

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仕様

ジャンル:学園アドベンチャー

メーカー:コットンソフト

発売日:2007/2/2

対応OS:Win98/me/2000/XP

必要環境
CPU:Pentium3 500MHz以上
メモリ:128MB以上
HDD:3GB以上

攻略可能ヒロイン数:5

平均プレイ時間:15時間

販売価格:8800円

発売中

評価点数

総合判定:58/100 

シナリオ:50/100 
音楽  :55/100 
テキスト:40/100 
CG   :60/100 
システム:85/100 


メーカーリンク

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