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あらすじ

場所は新宿

                    はじまりは1月。      forest

ビルの谷間に、路地裏に、地下道に……街並に焦点を重ね[森]は出現する

                            ゲームは1年。
それは一切の常識が通用しない、禁断の領域。

                                             仲間は5人
誰にも理解されず、救われることもなく、孤独でも絶望的な闘いを彼らは続ける。

              riddre     お客はちらほら   theGIFT
[森]が否応なく課す[リドル]に、獲得する超能力[ギフト]で対抗する。

                                  リドルはたくさん。
失敗は、彼らが何より恐れる「新宿からの追放」を意味していた―――。

引用(OHP)



Forestと言う作品について


<書きなぐり>

この物語のシナリオは無計画で勢いのまま、走り書きとして作られた様に感じるのですが…

TRPG(トーキングRPG)あらぬTADV(トーキングADV)、踊らされているのは読み手か、語り手か…はたまたどちらもか、

キャラクターが生き生きと動き回る展開、独特の構成が非常に興味深かったです。

レールから離れ過ぎるシナリオ運びはかなりの冒険であるとともに、展開は予測する事ができないものでした。

※パドゥア が記憶する物語は無限にあり、個(一人)では語れぬが故に、(※)トルンガのような語り手をリアル(現実)で探す。

上記のような解釈を勝手にすると、たちどころに真実は失われ魔女裁判にかかり火の車(矛盾)になると言う伏線もありますし、

解釈を自身で考える事が許されているのは読み手としてはよくも悪くも楽で、楽しいです(読者は答えには辿り着けませんが)。


書かれている事は大まかには語り手、読み手、キャラクター、シナリオを巧みに利用し構成した物語の説明でしょうか、

断定的な描写及び物語の目的がはっきりしないため、捉え方は個人各々の感性に頼らざるを得なくなると思います。

私は※トルンガ と言う器ではないし、読み手だけに治まるつもりもなく、だからといって踊る気も無い者です。

誤解なく伝えようとする意思が伝わってこない物語は、曲解(勝手に解釈)されてしかるべきだと思いますし、

良い意味に曲解するのか、悪い意味に曲解するのかも個人の自由で、簡単に判断しない事も自由だと思います。

それが許される事は、物語の楽しみ方(楽しませ方)に幅が出ると言う事であり、

考える場、楽しむ場の提供であると私個人としては思うんですね。

巻き込む気がなくても、巻き込まれる者もでるでしょうし、進んで巻き込まれる者もでてくるでしょう。

何が人を楽しませるかなんて、最後までわかりません、まぁそれを目指すのは当然ですが、

原因があるからこそ結果はついて回り、結果があるからこそリスク(欠点)を潰し過程にこだわる、

結果よければ全て良いのが現実ですが、過程が驚くほど良かったなら結果を気にしないのも現在の風潮です。

この作品はそれを逆手に取り過程を重視しているような気がします。

相反する丁寧なテキストが、変わった世界感や作品としての色を強調するだけで、取り繕ろう気が無い様子は、

まるで川か時の流れのよう、遅れて、遅れて、遅れても、流れは止まらず流れ過ぎていく。

子供はほっておいても育つと言いますが、許容できる範囲内に収まっいてくれたなら、

結果としては良かったと思う事にする、自由奔放で投げやりなスタンスは一つの物語構成の形に成り得る事ができたと思います。

しかし、シナリオとして何を目指し動いているかを明確にせず、最後まで投げっぱなす様は、呆れを通りこして爽やかですね。

こんなリスクある作品を世に出せる事が珍しい、Liar-softさんは懐が深い。


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Forest総評


シナリオは先に書いた通り、継ぎはぎだらけで構成される物語は物語と言えるかどうかすら疑わしい代物です。

昨今演出として使われる事が増えてきたTipシステムですが、この作品はその原石を先進的に取り入れた作品ですね。

個からの視点ではなく、複数からの視点で物事を判断する、それによって世界を更に複雑に大きくしたり、詳細に狭く限定したり、

作り手にとっては表現の幅が増える構成だと思います。

しかし、この短編集で作られる物語では、キャラクターの特徴が捉えにくく、漠然としたイメージしか沸きませんでした。

特定の事への対処の仕方、細かい拘りは伝わってくるのですが、最初から最後までテキストはぶつ切りで読みづらく、

作中では更に視点がくるくる変わり、場面が飛び飛びにもなるため、ストーリー進行は何が何やら、

固定描写の少なさから、キャラクター毎視点に対する第三者判断ができませんし、表と裏どちらにも絞られていないので、

キャラクターに魅力を感じません。

物語テキストを読み終わった後、テキスト・作品の良さ よりも、短さ・内容の雑さが先に来てしまいました。

価格との釣り合いが取れていないと思います。(※Best版販売で買い求めやすくなりました)


テキストについては、1ピリオド毎には一貫性があり、良かったと思います。

シナリオに入り込むというものでなく、遠くから眺めていると錯覚させるようなテキスト描写が多く、

全体としては偏っている気がしますが、楽しい雰囲気、個性的な描写のおかげで退屈はしませんでした。

演出的にはパッチワークに準えたものであるとは思いますが、物語は有限でかなり少ないと感じました。

音楽は、OPデモ及びガーデンが印象に残りましたが場面展開が多いため、14曲と言う曲数は少ないと感じました。

システムは、当時は先進的で素晴らしいものだと感じましたが、現在では可も無く不可もなくでしょうか。


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更新情報

2008/9/5
 『総合点数・総評』の追加

2008/9/2
 『Forestと言う作品について』を追加。

2008/8/31
 『Forest』のプレイを開始。

仕様

ジャンル:AVG

メーカー:Liar-soft

発売日:2004/2/13

対応OS:Win98以降対応

必要環境
CPU:Pentium 300MHz以上
メモリ:128MB以上
    (XPは256MB以上)
HDD:1.5GB以上

攻略可能ヒロイン数:0

平均プレイ時間:12時間

販売価格:8800円

DL販売中(2800円)

評価点数

総合判定:71/100

シナリオ:28/100
音楽  :56/100
テキスト:98/100
CG   :84/100
システム:84/100


メーカーリンク

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